音大の受験

音楽の道に進もうと思った僕は、大学も音大に行きたいと思い始めます。ただ、コンクールの結果も出ず、今の自分がどこの音大だったら今からでも目指せるのかということも分かりませんでした。漠然とその時は、音楽の道に進もうと思ったきっかけにもなった関本昌平さんや当時習っていた先生の出身校でもある桐朋学園大学に行きたいと思っていました。

 

しかし、私立の音大の学費はものすごく高く、年間約200万円かかります。僕の家は決して裕福な家庭ではなく、また、上の兄姉も私立の大学に行っていたこともあり、国公立の音大でないと厳しいんじゃないかと思っていました。そして、先生に相談したところ、国立の東京芸大は無理ね、とはっきり言われてしまいました。桐朋も厳しいけど頑張ればなんとかなるかも、というような言い方でした。その話は母親も聞いており、帰りの車の中で、お金はなんとかするから桐朋目指して頑張りなさいと言ってもらえたのを覚えています。

 

そして、桐朋を目指すことになり、ピアノの練習はもちろん、楽典、聴音、新曲視唱などの勉強も本格的に始めることになります。